2010 春 写真展
今回の写真展は 5/29~6/11 にわたってろうきんアートギャラリーで行われました。
出展数こそ少なかったものの、多くの来場者の方にアンケートで感想をいただきました。
ありがとうございました。
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第1位 銀河
撮影者: 籔本 洋 (05年度入学)
撮影地: 宮城県本吉郡南三陸町戸倉字寺浜神割崎
撮影日時: 2010年3月13日27:29
露出時間: 10分
カメラ: Minolta XD
フィルム: Kodak Ektachrome E200
レンズ: MD W.ROKKOR 28mm F2.8
絞り: F4.0
フィルター: なし
架台 種類: 赤道儀
名称: タカハシEM-10赤道儀
ガイド撮影: ノータッチガイド
全天で最も華やかな領域、私たちの住む銀河系・天の川銀河の中心部です。
中央のバルジとよばれる膨らんだ領域には、
いて座A*とよばれる強力な電波源があり
太陽質量の410万倍にものぼる大質量ブラックホールがあると考えられています。
天の川を横切る黒い帯は暗黒星雲、赤いしみのようなものは散光星雲で、
水素が電離して輝く赤い色は星が生まれている現場です。
この日は透明度が高く、水平線ぎりぎりまで星々で埋め尽くされる最高の夜空でした。
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第2位 NGC4565周辺部
撮影者: 別所 泰輝(07年度入学)
撮影地: 蔵王賽の河原
撮影日時: 2010年5月9日24:15 ~ 25:32
露出時間 総露出時間:70分
各フレーム別:10分 * 7
カメラ名称: EOS kiss x2
撮影モード: マニュアル
撮影感度: ISO 800
ピント合わせ方法:ライブビューによる手動ピント合わせ
望遠鏡
名称: VC200L(VISAC)
口径: 200mm
焦点距離: 1800mm
F値: 9.0
撮影方法: 直焦点撮影
補助器材: レデューサーVC200L
合成焦点距離: 1278mm
合成F値: 6.4
架台 種類: ドイツ式赤道儀
名称: EM-200B
ガイド撮影: FC-76ガイド鏡 , GA-4 ,
Nagler Type4 12mmによる眼視ガイド
画像処理: レベル調整、トーンカーブ調整のみ
真ん中に大きく写っているのが、かみのけ座の方向4500万光年にある
「NGC4565」と名前がついた渦巻銀河です。
巨大な渦巻銀河をほぼ真横から見た姿となっています。
円盤に漂う塵やガスが、星の光を吸収して、黒帯のように見えています。
周りにはNGC4565の他にたくさんの銀河が写っていますが、
見つけられるでしょうか?
私はぱっと見て、はっきりそれと分かるものは3つ見えましたが、どうでしょう
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第3位 遅咲き
撮影者: 清野 龍(07年度入学)
撮影地: 山形県最上町
撮影日時: 2010年5月8日22時03分
露出時間 総露出時間:10分
各フレーム別:13秒×46
カメラ
名称: Canon EOS Kiss Digital X
撮影モード: M
撮影感度: 1600
フィルター: なし
レンズ: Canon EF-S 10-22mm F3.5-5.6 USM
絞り: F3.5
撮影焦点距離:(35mm換算)11mm (換算17.6mm)
GW明けまで桜が待っていてくれました
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第4位 三陸の長い夜
撮影者: 籔本 洋 (05年度入学)
撮影地: 宮城県本吉郡南三陸町戸倉字寺浜神割崎
撮影日時: 2010年1月23日26:00
露出時間: 1時間
カメラ: Minolta XD
フィルム: Kodak Ektachrome E200
レンズ: Zenitar 16mm F2.8 Fish Eye
絞り: F5.6
フィルター: なし
静まり返った三陸の冬。満点の星空の下、草木のそよぐ音だけが聞こえてきます。
人の目には暗すぎてほとんど何も見えませんでしたが、
1時間の長時間露出で木々の輪郭が浮かび上がりました。
西のほうに見える灯りは石巻の工業地帯です
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第5位 北アメリカ星雲
撮影者: 小林 知広 (08年度入学)
撮影地: 蔵王 賽の河原
撮影日時: 2010年5月20日24:10
露出時間: 30分
カメラ: Canon EOS5
フィルム: Kodak Ektachrome E200(1段増感)
レンズ: Canon EF70-200mm F4L IS USM
絞り: F4
フィルター: 無
撮影焦点距離: 135mm
架台 種類: 赤道儀
名称: EM-200
ガイド撮影: ノータッチガイド
画像処理: 無
写真の真ん中に見える赤い部分が、NGC7000、通称『北アメリカ星雲』です。
形が北アメリカ大陸に似ていることからこのような名前が付けられました。
右側にあるひと際明るい星は、夏の大三角でおなじみ、
はくちょう座の『デネブ』です。
この赤い光は人間の目が感じることのできる波長の範囲を外れているため
※管理人注
実際の夜空でその存在を肉眼で確認することは難しいのですが、
カメラで撮影するとこのような面白い形をした星雲の姿が浮かび上がってきます。
残念ながらガイドエラーしてしまったので、
今シーズン中にリベンジを果たしたいと思います
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第6位 刈田岳に沈む天の川
撮影者: 松本 大希 (08年度入学)
撮影地: 刈田嶺神社付近
撮影日時: 2010年05月21 27:10:07
露出時間 総露出時間:60秒
各フレーム別:60秒
カメラ
名称: Kiss F
撮影モード: M
撮影感度: 1600
レンズ: Tokina AT-X 124 PRO DX Ⅱ
絞り: F4
撮影焦点距離: (35mm換算)12mm(約20mm)
画像処理: ダーク補正、レベル調整、トーンカーブ調整
薄明開始後に撮影しました。
この日は薄明が開始してもしばらく天の川が見え、
非常にコンディションの良い日でした
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第7位 七色の蠍
撮影者: 籔本 洋 (05年度入学)
撮影地: 宮城県本吉郡南三陸町戸倉字寺浜神割崎
撮影日時: 2010年3月13日26:10
露出時間: 20分
カメラ: Minolta XD
フィルム: Kodak Ektachrome E200
レンズ: MD ROKKOR 50mm F1.4
絞り: F2.8
フィルター: なし
架台 種類: 赤道儀
名称: タカハシEM-10赤道儀
ガイド撮影: ノータッチガイド
冬の水平線上に姿を現したさそり座、
その心臓であるアンタレス付近を標準レンズで捕えました。
色とりどりに輝く星雲と天の川が非常に美しい領域です。
中央のアンタレスから左上にのびる黒い雲のようなものは、
S字暗黒星雲とよばれています。
画面左下には太平洋をゆく船の航跡が伸びています
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第7位 天野コペン
撮影者: 吉田 有希(07年度入学)
撮影地: 川崎町安達観測所
撮影日時: 2010年5月21日25時13分
露出時間 総露出時間:1分
各フレーム別: 60秒×1
カメラ
名称: Canon EOS Kiss Digital X
撮影モード: M
撮影感度: 1600
フィルター: なし
レンズ: Canon EF-S 10-22mm F3.5-5.6 USM
絞り: F3.5
撮影焦点距離:(35mm換算)10mm (換算16mm)
画像処理: レベル補正
天の川とコペンです。どちらもべっぴんに撮れました。
コペンとカメラの提供者様方に御礼申し上げます
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第9位 西向くオリオン
撮影者: 佐藤 瑞樹 (06年度入学)
撮影地: 牛橋公園(宮城県亘理郡山本町)
撮影日時: 2009年12月13日27:14 - 27:26
露出時間: 12分
カメラ: Nikon F-501
フィルム: Fujifilm PROVIA 400X
レンズ: AF NIKKOR 35-70m
絞り: F4.0
フィルター: なし
撮影焦点距離: 35mm
西へ沈みゆくオリオン座を撮りました。
オレンジ色の明るい星はベテルギウス、ピンク色の線はオリオン大星雲です。
肉眼で見ると、特に明るい星以外は白く見えますが、
実際には暗い星も様々な色をしていることが分かります
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管理人推薦 夜明け前
撮影者: 武田 舞 (06年度入学)
撮影地: 神割崎
撮影日時: 2009年11月14日28時35分から
露出時間: 5分間
カメラ: Nikon new FM2
フィルム: Fujiiflm Premium 400
レンズ: Nikkor 24mm(F=2.8)
絞り: F=2.8
フィルター: なし
撮影焦点距離: 24mm
画像処理: なし
上を見上げる感じで撮影しました。
街灯の明かりが入ってしまいましたが、
夜明け直前のきれいな空の色を撮ることが出来ました
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管理人自薦 M81・82
撮影者: 籔本 洋 (05年度入学)
撮影地: 東北大学天文同好会安達観測所
撮影日時: 2010年1月10日25:45
露出時間: 40分
カメラ: Minolta XD
フィルム: Kodak Ektachrome E200
ピント合わせ: ハルトマン板による
望遠鏡
名称: MT-200
口径: 200mm
焦点距離: 1200mm
F値: F6
補助器材: GA-2
架台 種類: 赤道儀
名称: タカハシNJP赤道儀
ガイド撮影: 眼視ガイド
ともにおおぐま座にある銀河で、
左に見えるのが渦巻銀河M81、右に見えるのが不規則銀河M82です。
赤く見える部分は星が盛んに生まれている領域で、
とりわけM82の左右に伸びる赤い部分はスーパーウィンドとよばれ、
この銀河の特徴となっています。
近くに並んで見えるこれらの銀河は実際の距離も近く、
お互いの重力の影響でこのような爆発的な星の形成、
スターバーストが起きていると考えられています
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次回の写真展は10月末の東北大学祭にて行われる予定です。
※各写真の著作権は撮影者にあります。無断転載等は固くお断りします。
written by H.Yabumoto(2010)