2015 秋 写真展


今回の写真展は 10/29~11/1 の三日間に行われた東北大学祭の
天文同好会ブース(川内北キャンパスA棟105教室)にて行われ、
当日はたくさんのお客さんでにぎわいました。
ご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。
写真をクリックすると大きな写真が見れます。

第1位 カラフルムーン
撮影者:渡邉 達朗 (2012年度入学)
撮影地:宮城県仙台市青葉区川内三十人町
撮影日時:2015年4月4日 20:10~
露出時間 総露出時間:2.9s
 各フレーム別:1/60s, 1/15s, 1/3s, 2.5s
カメラ 名称:Canon EOS Kiss X5
 撮影モード:Manual
 撮影感度:ISO400
ピント合わせ方法:バーティノフマスク+ピントエイド
望遠鏡 名称:GS-200RC
 口径:200mm
 焦点距離:1600mm
 F値:8.0
撮影方法:直焦点
架台 種類:ドイツ式赤道儀
 名称:EM-200B
画像処理:Photoshop CS6でHDR合成・ノイズ・強調処理
写真の説明・コメント・アピールなど:
今年の4月4日にあった皆既月食のときに撮影したものです。この写真は皆既月食時ではなく、その前の部分月食の状態です。皆既になると月全体がオレンジ色になりますが、月の一部が欠けている状態だと、写真のような青い部分が見えます。ブルーベルトと呼ばれるものです。望遠鏡で見てみると、うっすらと緑がかったように見えます。また、オレンジ色の部分も、ピンクに近い色や、黄色に近い色など様々な色が見て取れます。次に日本で部分月食があるのは2017年の8月8日、皆既月食があるのは2018年1月31日です。

第2位 星夜行路
撮影者:天野 領太 (2014年度入学)
撮影地:兵庫県 淡路市 明石海峡大橋周辺
撮影日時:2015年 8月22日
露出時間:8秒
カメラ:Cannon EOS 6D
撮影モード:マニュアル
レンズ: SAMYANG 14mm F2.8 IF ED UMC キャノン用
F値:2.8 ISO感度:3200
撮影焦点距離:(35mm換算) 14mm
画像処理:PhotoshopCS6

「道路」「海路」「空路」

人にとって初めはどの道も、前人未踏の地、すなわち未知でした。
未知の地には、山があり、谷があり、川があり、海がありました。
そのような難所を乗り越える為に、
人は長い年月をかけて道を敷いたのです。

私たちの人生もこれに似ているのではないでしょうか?
私たちの未来は常に未知で、降りかかる困難は数え切れません。
しかし、困難に直面する度に私たちはそれを乗り越えようとします。

そして、私たちが歩いてきた道、すなわち、
「人生行路」が敷かれてゆくのです。

いつか、星の輝く宇宙に道が敷かれても
私たちの行く路に、終わりはありません。

第3位 さとうきび畑の夜
撮影者:小松巧 (2013年度入学)
撮影地:沖縄県 波照間島

撮影日時:‎2015年‎9月‎15‎日 ‎19:38
露出時間 総露出時間:5秒
カメラ 名称:Canon EOS 6D
 撮影感度:ISO400
レンズ:EF24-105 f4L
絞り:f/4
撮影焦点距離:105mm
画像処理:Photoshop CCにてRAW現像

撮影日時:2015年9月11日 21:39
露出時間 総露出時間:30秒
カメラ 名称:Canon EOS 6D
 撮影感度:ISO12800
レンズ:SAMYANG 14mm f2.8
絞り:f/2.8
撮影焦点距離:14mm
画像処理:Photoshop CCにてRAW現像
写真の説明・コメント・アピールなど:
日本最南端で日本一の星空に出会いました。

第4位 彩雲立ちこめり(Various Nebulae in Orion)
撮影者:渡邉 達朗 (2012年度入学)
撮影地:宮城県宮城郡松島町手樽銭神 手樽公園
撮影日時:2015年10月21日 01:08~
露出時間 総露出時間:3時間30分
 各フレーム別:L:10分×15 RGB各5分×4
カメラ 名称:FLI ML8300
 撮影温度:-30℃
フィルター:Baader Planetarium ϕ50mm LRGBフィルター
レンズ:SIGMA 150mm F2.8 APO MACRO EX DG OS HSM
絞り:F4.0
撮影焦点距離:(35mm換算:240mm)
架台 種類:ドイツ式赤道儀
 名称:EM-200B
ガイド撮影:75mmレンズ+Lodestar+PHD Guiding2によるオートガイド
画像処理:Stella Image7でダーク・レベル調整・デジタル現像
 Photoshop CS6で強調処理
写真の説明・コメント・アピールなど:
オリオン座の方向にある様々な星雲を写しました。 写真の右下にある赤い星雲と黒い星雲部分は馬頭星雲(クローズアップ写真を展示してありますのでご覧ください。)で、 その少し上にあるオレンジ色の星雲が、燃える木星雲と呼ばれるもので、その名の通り、木が燃えているように見えます。 写真中央の青い星雲と黒い星雲が入り交ざった部分はM78星雲と呼ばれる星雲で、ウルトラマンの故郷として知られています。 また、左下から右上へと浮かぶ赤い星雲はバーナードループと呼ばれる非常に大きな星雲で、発見した研究者バーナードさんにちなんでその名がつけられています。 その他にも写真中央に広がる暗黒星雲や、右側に広がる白っぽい星雲など宇宙に広がる様々な「雲」が見てとれます。じっくりとご堪能ください。

第6位 馬頭星雲(Horsehead Nebula)
撮影者:渡邉 達朗 (2012年度入学)
撮影地:山形県西村山郡西川町志津姥沢 月山スキー場駐車場
撮影日時:2015年10月18日 3:38~
露出時間 総露出時間:1時間19分
 各フレーム別:L :5分×5 3分×8 R:5分×2 G:5分×2 B:5分×2
カメラ 名称:FLI ML8300
 センサー温度:-30℃
フィルター:Baader Planetarium φ50mm LRGBHαフィルター
ピント合わせ方法:バーティノフマスク+ピントエイド
望遠鏡 名称:GS-200RC
 口径:200mm
 焦点距離:1600mm
 F値:8.0
撮影方法:直焦点
補正レンズ:×0.75 レデューサー・フラットナー
合成焦点距離:1200mm
合成F値:6.0
ガイド撮影:Lodestar+PHD Guiding2によるOff-Axisガイド
架台 種類:ドイツ式赤道儀
 名称:EM-200B
画像処理:Stella Image7でダーク・LRGB合成・レベル調整・デジタル現像
 Photoshop CS6でノイズ・強調処理
写真の説明・コメント・アピールなど:
オリオン座にある馬頭星雲です。文字通り、馬の頭の形に見えませんか?
馬の頭の形をしている部分は暗黒星雲と呼ばれ、自身では光を出していません。後ろにある赤い星雲が光っていることで、暗黒星雲である馬の頭の形が浮かび上がっています。 赤いベールに包まれる神秘的なお馬さんです。
撮影に使っている黒い望遠鏡を展示してありますので、ご覧ください。

第7位 アンドロメダ銀河(Andromeda Galaxy)
撮影者:渡邉 達朗 (2012年度入学)
撮影地:山形県西村山郡西川町志津姥沢 月山スキー場駐車場
撮影日時:2015年10月18日 22:10~
露出時間 総露出時間:
 各フレーム別:L :10分×9 R:5分×3 G:5分×3 B:5分×4
カメラ 名称:FLI ML8300
 センサー温度:-30℃
フィルター:Baader Planetarium φ50mm LRGBHαフィルター
ピント合わせ方法:バーティノフマスク+ピントエイド
望遠鏡 名称:GS-200RC
 口径:200mm
 焦点距離:1600mm
 F値:8.0
撮影方法:直焦点
補正レンズ:×0.75 レデューサー・フラットナー
合成焦点距離:1200mm
合成F値:6.0
ガイド撮影:Lodestar+PHD Guiding2によるOff-Axisガイド
架台 種類:ドイツ式赤道儀
 名称:EM-200B
画像処理:Stella Image7でダーク・LRGB合成・レベル調整・デジタル現像
 Photoshop CS6でノイズ・強調処理
写真の説明・コメント・アピールなど:
私たちが住んでいる天の川銀河のご近所さんの銀河です。この銀河は望遠鏡を使わなくても、実際に見ることができます。右上の明るい部分がアンドロメダ銀河の中心部で、ここを中心に星々が回転しています。銀河の中心部には2つのブラックホールが存在していると言われています。また、写真の上の方にある丸い広がった天体も銀河ですが、いずれアンドロメダ銀河に引き寄せられて衝突するとされています。撮影に使っている黒い望遠鏡を展示してありますので、ご覧ください。

第8位 Roman Arch
撮影者:中鉢 セリナ(2013 年度入学)
撮影地: 山形県月山
撮影日時:2015年5月16日
露出時間 総露出時間:125sec
各フレーム別時間:25sec
カメラ 名称: Canon EOS 6D
 撮影モード:M
 撮影感度:5000
フィルター:
レンズ:20mm F1.8 EX DG ASPHERICAL RF
絞り:2.8
撮影焦点距離:(35mm換算)20mm
画像処理:Microsoft Image Composit Editorにてパノラマ合成後DPPして諸処理
写真の説明・コメント・アピールなど:
せっかくのカメラ使ってあげないと呪われると思って出しました。ちょっとみんなに見られるの苦手なんですが頑張って出しました。月山で撮りました。結構遠かったです。

第9位 刈田峠より仰ぐ夏の銀河
撮影者:小松巧 (2013年度入学)
撮影地:宮城県刈田郡蔵王町 刈田岳山頂
撮影日時:‎2015年‎7‎月‎9‎日、‏‎22:35
露出時間 総露出時間:20秒
カメラ 名称:Canon EOS 6D
 撮影感度:ISO6400
レンズ:SAMYANG14mm f2.8
絞り:f/2.8
撮影焦点距離:14mm
画像処理:Photoshop CCにてRAW現像
写真の説明・コメント・アピールなど:
宮城蔵王刈田岳の山頂にある刈田峰神社。神社の境内には賽の河原のような石積みが無数にあります。この独特な世界をシルエットで表現し、空には蔵王の濃い天の川を配置してみました。

第9位 オリオン
撮影者:小松巧 (2013年度入学)
共通
撮影地:宮城県 蔵王町 蔵王エコーライン付近
カメラ:EOS kiss X2
画像処理:SI7にてコンポジット、デジタル現像
Photoshop CCにてレベル調整、カメラRAWフィルター

焦点距離35mm
総露出時間 2時間

焦点距離200mm
総露出時間 1時間半
写真の説明・コメント・アピールなど:
空が明るい町中からでも形がはっきりとわかる星座の一つにオリオン座があります。このおなじみのオリオン座ですが、その周りには数多くの星雲があり、非常に鮮やかな色をしています。1枚目はオリオン座の全域を撮り、バーナードループと呼ばれるおりん座全体を取り巻く大きな星雲や、その上に位置するエンジェルフィッシュ星雲と呼ばれる星雲を撮影しました。星雲の中に皆様にもおなじみの鼓星や三ツ星があるのがご確認いただけますでしょうか? 2枚目はそんなオリオン座の中でも特に鮮やかで目立つ領域を望遠レンズで切り取りました。左に写っているのは馬頭星雲、白いほうは燃える木と呼ばれる星雲で、どちらも星雲の中にある黒い領域が面白い星雲です。右にあるのはオリオン大星雲でオリオン座の中で一番明るく、肉眼でも見ることができます。明るい星雲ですので、仙台市街からでもその姿を確認できますので、オリオンの三ツ星の下あたり、縦に3つならんだ星の並び(小三ツ星と呼ばれます)を探してみてください!

次回の写真展は5月に行われる予定です。
※各写真の著作権は撮影者にあります。無断転載等は固くお断りします。
written by Takanori Iizuka(2015)

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